DLCコーティングの特長

DLCコーティングは、被膜の平滑さが高く低摩擦係数を特徴としたアモルファス被膜で工具に使用されています。
優れた潤滑性で溶着を防止し、極薄でのコーティングが可能なため、切刃をシャープに保つことが可能です。
OCSでは、用途に合わせて“厚膜のDLC-IGUSS(アイグス)”、“薄膜のDLC-SUPER HARD”、“摺動部品用のDLC-LUBUC α”の3種類のコーティングを用意しております。

3種類のコーティング

※DLC成膜技術(編著:鈴木秀人、池永勝 日刊工業新聞社)より

◎アモルファス=多結晶構造ではなく、結晶粒界を持たない構造。

切削工具向け DLC-IGUSS(アイグス) 厚膜:長寿命
DLC-SUPER HARD 薄膜:シャープエッジ
摺動部品・治工具向け DLC-LUBUCα 耐摺動摩耗性

DLC-IGUSSコーティング適応被削材

アルミニウム合金材料 用途例
合金系統 代表的な合金番号
2000系
Al-Cu系
A2011 航空機、ギアー、
油圧部品
A2017
5000系
Al-Mg系
A5052 船舶、車両、
建設用材、
アルミ缶エンド
A5056
6000系
Al-Mg-Si系
A6061 船舶、車両、
建設用サッシ、
ガードレール、家具
A6063
7000系
Al-Zn-Mg系
A7075 航空機、
スキーストック、
車両、陸上構造物

被膜特性

OCS 名称 硬さ(GPa) 摩擦係数 酸化
開始温度
面粗さ 耐摩耗性 脱膜可否
超硬
DLC-IGUSS 60 0.1 550 三重丸 ◎ ○

用途

OSG名称 銅合金 アルミ合金 グラファイト 樹脂
DLC-IGUSS ◎ ◎ ○ ◎

DLC-IGUSS 加工事例

  • A7075の加工

    使用工具 超硬3枚刃
    スクエアエンドミル φ10
    被削材質 A7075
    切削速度 200m/min(16,000min -1)
    送り速度 0.1mm/t(4,800mm/min)
    切込深さ ap=5mm, ae=8mm
    切削方法 エアブロー
    使用機械 立形マシニングセンタ
    切削長さ 50m
  • A7075の加工比較

  • A5052の加工

    使用工具 超硬3枚刃
    スクエアエンドミル φ10
    被削材質 A5052
    切削速度 200m/min(16,000min -1)
    送り速度 0.1mm/t(4,800mm/min)
    切込深さ ap=5mm, ae=8mm
    切削方法 エアブロー
    使用機械 立形マシニングセンタ
    切削長さ 50m
  • A5052の加工比較

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